デメルの紹介とおすすめチョコ（DEMEL）

オーストリアはウィーンに店を構え、ハプスブルク家の紋章をシンボルに抱える、歴史あるブランド「デメル（DEMEL）」を紹介します。

デメルといえば猫のパッケージがかわいい「猫ラベル」のチョコで有名ですよね。くちどけなめらかで、多くのファンがいる有名なチョコレートです。

でも、猫ラベルのチョコ以外は知らないという方も多いはず。もちろん、ほかの商品も絶品揃いです。

この記事では、デメルの歴史とおすすめのチョコレートを紹介します。

デメル（DEMEL）の歴史

デメル（DEMEL）の幕開けは1786年。当時オーストリア・ウィーンで「ツッカー・ベッカー（菓子職人）」として腕を振るっていた「ルートヴィッヒ・デーネ」が、小さな菓子店を始めたところから始まります。

店を出したのは、王宮劇場舞台側入り口の真向い。劇場で催しがあるときに菓子を提供し、賓客たちをもてなしたそうです。

時は進んで1799年。ルートヴィッヒが亡くなり、息子の「アウグスト」が店を継承。その後、アウグストの政界進出に伴い、職人長の「クリストフ・デメル」に店を譲ります。

さらに時は進み、クリストフ・デメルが亡くなると、息子の「ヨーゼフ」と「カール」が店を継ぎ、店名を「クリストフ・デメルの息子たち（Ch. Demel’s Sohne）」に改名。

デメルの名を冠するまでには、長い歴史があったのですね。

デメルはハプスブルク家と強い結びつきのあるブランドです。

デメルのお菓子は、かつての皇帝や王侯貴族たちの舌を大いに喜ばせ、1799年にウィーン王宮御用達菓子司に選ばれたほど。

ロゴに「K.u.K.HOFZUCKERBÄCKER（宮廷御用達の菓子店）」を掲げているのもそのため。デメルのブランドマークはハプスブルク家からいただいた、信頼の証なのです。

デメルのチョコレートで特に有名なのが「猫ラベル」と「ザッハ・トルテ」です。

猫ラベルはシンプルなミルクチョコレートですが、丁寧に作られた後引くおいしさ。ザッハ・トルテは、1800年代から王侯貴族たちに愛された、歴史あるお菓子です。

それでは、それぞれ見ていきましょう。

デメルの顔とも言える「猫ラベル」。猫の舌を思わせるような、スティック状のミルクチョコレートです。

見た目はシンプルですが味は「超」本格的。驚くほどなめらかで、この味を知ってしまったらミルクチョコレートの常識が変わってしまうかも。

25枚入りなので、長く楽しめるのも嬉しいところ。ティータイムのお供にそっと添えれば幸福度が一気に上がります。

19世紀オーストリアの王侯貴族を虜にした味を自宅で。かつての皇帝・フランツ・ヨーゼフも愛したという、デメルを代表する一品です。

ザッハトルテとは、軽めのスポンジ生地を厚めのチョコレートフォンダンで包んだもの。生地とチョコレートの間にはアプリコットジャムが塗られており、濃厚かつ爽やかな味わいになっています。

デメル（DEMEL）は、チョコレートブランドの中でも特に歴史の長いブランド。長い間支持され続けた、一流ブランドです。

かつては王侯貴族しか味わうことができなかったデメルのお菓子ですが、今やそれが私たちでも味わえる時代に。特に、皇帝すら魅了したザッハトルテは一度は味わっておきたい絶品スイーツです。

チョコレートは、歴史を食べるお菓子でもあります。なぜ数百年にわたってチョコが愛され続けるのか、デメルのチョコにはその本質があるのかもしれませんね。